インテリアとしての暖炉のススメ

(本ブログは2018年10月に弊社代表 石黒久美子が、アーネストグループ様ブログ「アーネストコラム洒洒落落」に寄稿した記事を再編集して掲載しています)

憧れの暖炉

“暖炉とは威厳をもたらし、人の集まる家の中心である。特に我らのこのイギリスでは。”

弊社取り扱いブランドの一つ、英国最大手の暖炉メーカー『Chesneys (チェズニー) 』のロンドンショールームの壁に書かれている言葉です。

家族が集い、ぱちぱちと燃える炎と火の粉踊る暖炉のあるリビング、誰もが一度は憧れるのではないでしょうか。憧れはするものの、暖炉のない我が家ではその昔、夫がアマゾンUSから暖炉で薪の燃える映像が延々と流れるDVDを取り寄せ、寒い時期のホームパーティーの度にTV画面で薪を焚いていました(笑)。

ウィンザーにて家族で語らう時間

パリのとあるお宅にて

暖炉とマントルピースの違い

暖炉、fire placeというのは、外側内側全体を差して呼びます。弊社が取り扱いますのは「マントルピース」「ファイヤーサラウンディングス」と呼ばれる、壁の外につく大理石製の棚のような部分です。

点線の部分が『マントルピース』と呼ばれる部分(The Clandonモデル / Chesney’s)

壁の中は煙突になっており、薪は煙突の真下で焚くので、マントルピースは炉の外側につく飾りの役割となります。暖炉自体が古来の暖房設備ですから、マントルピースもクラシックなデザインのものが多いのですが、最近では、現代のインテリアにもマッチするコンテンポラリーですっきりとしたデザインのものも様々に登場しています。

現代の暖炉事情

そんな憧れの暖炉ですが、実は現在、ロンドンもパリも市内では環境問題から暖炉で薪を燃やすことが禁止されています。ではどうするのか? 今まで薪をくべていた場所に、厳しい排煙規格をクリアした薪ストーブやガスストーブを設置するのです(もっとも都市部ではセントラルヒーティングが主暖房ですので、近年は暖炉というのは視覚的、補助的な暖房なのかもしれません)。そして最近は、日本でも人気のエタノール暖炉や、疑似炎の電気ストーブなども加わりました。

暖炉内にストーブを設置した例(The Devonshireモデル / Chesney’s)

インテリアとしての暖炉

さて、ここからは暖房設備としてではなく、インテリアにおけるいちエレメントとしての暖炉についても触れたいと思います。なぜ暖炉のある風景は格好良いのか? これから3枚の暖炉のある風景をお見せしますので、共通点を探してみてください。

お気づきになりましたか? アートがあるから? 暖炉自体が格好良いから? それもそうなのですが、ここで重要なのは「シメトリー(左右対称)」というポイントです。西洋のインテリアのプロポーションはシメトリーであることがとても大切で、そこに留意すると空間がとても心地よく収まります。対して日本のインテリアのプロポーションはどうでしょう。和室を思い描いてみてください。床の間、床脇、書院など、アンシメトリー(左右非対称)が多く見られます。これはお花にも同じことが言えますね。

シメトリーには安定感を与え、空間を落ち着かせる作用があります。因みに弊社のオーセンテリアのインテリアも、シメトリーを強く意識してデザインしました。小さなスペースに様々な要素を盛り込んでいるにも拘らず、お客様から「とても落ち着く空間ですね」と、おっしゃっていただけるのはその為だと思います。
洋風のインテリアを格好良く決めたい、そう思われたらソファのクッションを左右対称に置いてみてください。チェストの両端にランプを2台置いてみてください。シメトリーは小さなことから始められるのです。

オリエンタルミックスのシメトリーインテリア

さて、暖炉のお話に戻ります。”我が家にもこの冬までに暖炉を設置したい”と思ったら、いつ頃準備を始めればいいでしょうか。10月頃? いいえ、実は7~8月の真夏のご相談がベストタイミングなのです。新築でない限り、暖炉の設置には、床と壁の補強工事が必要となります。また、暖炉本体を取り寄せる納期もかかります。7~8月で補強工事やインテリア内装工事の計画とマントルピースのモデルの決定、9月上旬に発注、本国在庫品であれば11月中には設置工事が可能、という流れです。”我が家にも暖炉を”とお考えくださるお客様はお早めにご相談くださいませ。

ファヴォリインターナショナル株式会社
代表/インテリアデザイナー
石黒久美子

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