Blackpopのファブリックは音楽から多大な影響を受けてデザインされています。その中でもNYの老舗ジャズクラブの名前から名づけられた”Birdland Collection”の中のジャズの巨匠ミュージシャンからインスパイアされた”Rosetta”をご紹介します。
Sister Rosetta Tharpe(シスターロゼッタ・サープ)
ロゼッタ・サープという女性ジャズミュージシャンをご存じですか?
1930〜40年代にかけてゴスペルと、ジャズやブルースなど大衆音楽をかけ合わせた演奏で人気を博し、女性のギタリストが稀な時代に天才プレイヤーとして称賛を集め、そのスタイルはロックンロールの先駆けとなりました。 ロゼッタは1921年アメリカ、アーカンソン州のコットンプラントの一家に誕生。母親はマンドリン奏者及びホーリーネス教会の伝道者で4歳からとしてゴスペルを歌い始め、1920年代後半に移り住んだシカゴでギターを習得。1934年ニューヨークに移住し、1938年10月デッカと契約し、初録音はジャズの「Lucky Millinder/ラッキー・ミリンダー」バンドをバックに行われ、当時のゴスペルシンガーとして広く支持され高い人気を博し、最初のゴスペル歌手となり、「Rock Me」でゴスペルでは最初のミリオン・セラーを記録。また、1940年代は「Lucky Millinder/ラッキー・ミリンダー」バンドを帯同しゴスペルとジャズを歌い活動。1947年には自作したブルース形式を持ったゴスペル曲「This Train」や、ゴスペル歌手でありピアノ奏者のメアリー・ナイトと組んで歌った「Up Above My Head」で絶大な人気を博し、第二次大戦中,大戦後も第一線で活躍を続けました。
2017年には、ロックンロール明期には大きく貢献した人物として『ロックンロールの殿堂』入りを果たします。リトル・リチャードやチャックベリー、またエルビス・プレスリーなどロックンロールを代表する才能に多大な影響を与えてきたにも関わらず、ロックンロールの殿堂入りが2017年まで認められなかったことをはじめ、それまでロゼッタの音楽や才能が過小評価されてきた背景には、黒人であり女性であったことが少なからず関係しているとの指摘があります。
上は1964年に英国マンチェスターで行われた野外コンサートの一部で、使われなくなった鉄道の駅をそのまま使い、片方のホームをステージに、線路を隔ててもう片方のホームを観客席にしたセンスがなんとも秀逸です。堂々たる体躯でギブソンエレキギターをかき鳴らしながら歌う彼女は圧倒的な存在感を放っています。この時代に黒人女性である彼女が、イギリスの若い白人たちを熱狂させたのは、一つの歴史的瞬間と言われています。
ゴスペルを歌う、教会に属する人がブルースやジャズ等の世俗音楽に手を出すのはタブーとされていた時代。黒人として、女性として、ギター片手に生きることに起因する様々な苦しみと嘆き、どのような思いで歌い、駆け抜けていったのだろうか・・と思いを馳せます。とにかく、ロゼッタの歌声はゴスペル、ソウル、ジャズといったブラックミュージックのエッセンスが詰まっています!
そんな彼女にスポットライトを当てたBlackpopの”Rosetta”
インテリアのひとつに人物の名前がついていると、益々愛着が湧きますし、そのバックグラウンドを知りたくなり・・・楽しみが増えます。シスターロゼッタ、彼女の音楽と人生に出会えたことに感謝です。
デザインもそうですが、音楽はつくづく人生を豊かにしてくれますね。
Blackpopの「Rosetta」は、クッション、ファブリックのご用意がございます。