インテリアに知性を、コーヒーテーブルブック
ハードカバーの大きな本がリビングテーブルに積み上げられた海外インテリアの写真をよくご覧になるかと思います。それらは『コーヒーテーブルブック』と呼びます。特にイギリスでは自宅のインテリアはその人の“個性と教養を表すもの”とされており、実はコーヒーテーブルブックも家主の人となりを表すエレメントの一つとしてさりげなくチェックされるものなのです。
そんなコーヒーテーブルブックにもぴったりの本たちを、トムフォルクナーのジャーナルを元にご紹介します。洋書が中心となりますが、美しい本の写真を見ているだけでもうっとりしますね。
10冊一気にご紹介でボリュームが多いですが、お付き合いいただけると幸いです。
Amazon等のリンクを付けてありますので、ご参考までにどうぞ。
Contents (この記事の内容)
A Modern Way to Live: 5 Design Principles from The Modern House
ザ モダンハウス(The Modern House)は新しいコンセプトのイギリスの不動産仲介会社で、人々が美しく暮らすために、空間、素材、自然、デザインなどにこだわったヴィンテージ建築や、モダン建築などの物件を中心に紹介しています。
そんなザ モダンハウスが出したこちらの本は、家づくりにおいてのあらゆるデザイン要素が余すことなく語られています。ザ モダンハウスの設立者の一人で本書の著者Matt Gibberd(マット・ギバード)は、創業以来彼らに大きな影響を与えた住宅と、そこに住む人々のストーリーを紹介しています。
Atlas of Furniture Design
Vitra Design Museum(ヴィトラ・デザイン・ミュージアム)の出しているこちらの本は、百科事典のようなアプローチで過去200年間に生み出された最も偉大な家具を年代順に紹介しています。豊富な写真、デザインスケッチを含む1000ページを超える本書は、クリエイティブなインスピレーションの宝庫です。
以下3冊は、日本ではお取り扱いが少ないようで、入手するのが困難かもしれませんが、個人輸入や海外にお出かけした際など、チェックしてみてください。
The Impossible Collection of Design
カルチャーやライフスタイルを専門に豪華で美しい装丁本を出版するAssouline(アスリーヌ)、ちなみに2冊目の”Travel by design”と10冊目の”Art house”も同出版社からです。こちらの本は、Assolineの数々の本の中でも、トロフィーブックのようなものです。外見も内面も美しく、それ自体が実質的なデザイン・オブジェなのです。デザインの権威であるFrédéric Chambre(フレデリック・シャンブル)が、20世紀の家具デザインの変遷をたどりながら、文化的論争にも触れています。まさにとっておきの一冊、自分への贈り物にいかがでしょうか。
以上、10冊のデザイン書をご紹介させていただきました。
インターネットで便利に情報が得られるこの時代ですが、本を手にとってページをめくる時、それはとても豊かな時間なのではないかと思います。本を通してワクワクしたり、うっとりしたり、発見があったり、そういった喜びはあなたの心の栄養となるでしょう。あなたの心踊る一冊との出会いがありますように。
Original text by Annabel Colterjohn