こだわりのスペシャリスト フィニッシュ トムフォルクナー
トムフォルクナーの製品において、手作業による仕上げは非常に重要な要素です。
ウィルシャーの工房では、才能豊かなチームが、温かみと個性のこもる手作業で一点一点製品を仕上げています。トムフォルクナーのスペシャリスト フィニッシュは、こうした個性を見事に表現しており、お客さまとお客さまの空間に合わせて家具をカスタマイズする機会を提供しています。このような豊かな表面を作り上げるには、時間と芸術性を要しますが、トムフォルクナーの工房のスペシャリストフィニッシュ部門に、仕上げの専門家達が揃っています。
トムフォルクナーの誇るスペシャリストフィニッシュ、今回はこちらを詳しくご紹介します。
その魔法は、溶接や鍛造作業場から離れた、ロフト風の専用スペースで生み出されます。スペシャリストフィニッシュチームは、仕上げ表面の色調を正しくとらえるために、自然光が差し込むガラス屋根のスペースにスタジオを構えます。白いシートを張って光のフィルターを作り、完璧な光のバランスの元に、慎重に調整された色を作り出します。
左）Memphisラウンドコーヒーテーブル フィニッシュ：ペルシアンシルバー
右）Papillonサイドテーブル フィニッシュ：フロレンティンゴールド
スペシャリストフィニッシュ部門の道具たち
それぞれのスペシャリストフィニッシュは、スタンダートオプションと同じ方法で始まります。定番のチャコール、ブロンズ、オーシャン・ブルーなどは、粉体塗装で仕上げられています。スチール鍛造後、電子帯電させた色の粒子を表面に均一に付着させます。その後、窯でスチールに焼き付けられ、この時点でスペシャリストフィニッシュへの準備が整います。
Madisonコーヒーテーブル、ホワイトゴールドフィニッシュの作業中のマーティーナ
Capricornコンソールテーブル、フィニッシュ：ローズピューター トップ：ロッソルアナマーブル
トムフォルクナーのスペシャリストフィニッシュは、この工程をさらに数段階進めます。窯から出されたアイテムは、パウダーカラーとワニスを入念に混ぜ合わせた液を表面に付着させるため適した表面を作るためにサンディングされます。最も人気のあるスペシャリストフィニッシュ、「フロレンティン・ゴールド」を作るためには、パウダー・ゴールドをつける前に、まずブラシにニスをとります。色とワニスの理想的なバランスをブラシに取るために余分な分量は落としてから、表面に塗ります。レイヤーにレイヤーを重ね、この工程を繰り返しながら、色を作り上げていきます。赤褐色系の他のパウダートーンのオプションにもこの方法が用いられ、これにより深みと豊かさが生まれます。満足のいく効果が得られたら、透明なワニスの層で密閉し、乾燥させます。強固で長持ちする効果を与えるため、この工程をもう一度繰り返します。
Edgeダイニングテーブル、フロレンティンゴールド仕上げの作業中のサラ
Aveburyコンソールテーブル、フィニッシュ：アンティークブロンズ
作品の大きさや複雑さにもよりますが、この錬金術のような工程は1日がかり。結果としては、ハンドメイドの原点を反映した個性的な家具が出来上がり、時間と手間をかけるだけの価値は十分にあります。トムフォルクナーでは豊富なスペシャリストフィニッシュをご用意しており、チームのメンバーはそれぞれお気に入りがあるようです。マルティナは「フロレンティン・ゴールド」のファンですし、スペシャリストフィニッシュチームのリーダーであるサラをはじめ他のメンバーは「オールド・ブラス」や「ペルシャン・シルバー」に票を投じています。ブロンズやローズゴールドへのリクエストも多く寄せられますが、これは最も難しい仕上げです。幸いなことに、チームは経験と忍耐を味方につけ、ひとつひとつの仕上げを完璧に仕上げていきます。
左）特注のMelrose Étagèr フロレンティンゴールドフィニッシュの作業中のマーティーナ
右）Arielサイドテーブル フィニッシュ：フロレンティンゴールド トップ：カラカッタオーロ マーブル
スペシャリストフィニッシュのサンプル
トムフォルクナーのスペシャリストフィニッシュの全てと、素材の情報をこちらから詳しくご覧いただけます。
スペシャリスト フィニッシュ
トムフォルクナーのチームは常に、ビスポークの家具はもちろん、その他特注の仕上げや素材など、何かお客様のアイデアがあれば一丸となって、まったく新しいユニークなものを創り出す新しい挑戦の機会を歓迎しています。 そうした特注やトムフォルクナーのフィニッシュにご興味のある方は、オーセンテリアまでお問い合わせください。 赤坂のオーセンテリアのショールームでは実際に全てのフィニッシュや素材のサンプルをご覧いただけます。どうぞお気軽にご相談ください。
Capricornオーバルダイニングテーブル ガラストップ フィニッシュ：ペルシアンシルバー トップ：クリアグラス
こちらの記事はTom Faulknerの記事を元にオーセンテリアが編集、加筆したものです。
Original Text by Annabel Colterjohn